また買ってしまった…。ポメラDM200レビュー:第1回
何故か買ってしまうポメラ「DM200」のお話。
ポメラについては、個人的な思い入れが強くてついつい長くなってしまったので、数回に分けて書きます。
ノートパソコンを補完するもの
主力機としてWindowsノートパソコンの「Let's note」を使っている話は前に書いた。
文章を書く時には、エディターソフトのWZ EDITORを使ってATOKで入力しており、変換効率にしてもエディターソフトの使い勝手にしても、充分満足している。
ただ、性能の割には軽いと思うが1*2kgとそれなりに重くてかさばるので、どんなときにも気軽に持ち出せるってわけでもない。
そこら辺を補完する道具として、「スマホ+Bluetoothキーボード」なんかも「有り」だと思うが、私はポメラを使っている。
「テキスト入力専用機」の歴史
ここで「ポメラとは…」って説明文は省くが、この手のテキスト入力専用機と言うのも、永い歴史を持つガジェットである。
最初の最初は英文のタイプライターであり、次にワープロ専用機になるのかもしれないが、その後、ノートパソコンと言う汎用機が一般的になってからも、この手の「キーボードと横長の液晶モニターを持つ小型軽量機」と言うのは何度も世に出て来た。(実際には、テキスト入力以外ができるマシンもあったが、これらの機種の横長のモニターはウェブブラウジングやオフィスソフトを使うにはやや不便であり、主な用途はテキストファイルの編集だと思われる)
覚えている限りで、この手のパソコンを始めとするガジェットを並べてみよう。
まずは、NECから発売されていたモバイルギア(1996年~2000年)。搭載OSはWindows CE。
ドコモの端末であったが、ATOKも搭載した「超小型パソコン」でもあった。欲しかったが、高くて買えなかった。
同時期になるが、WindowsパソコンでもあるLibretto 20(1996年)。
かなり小型でキーボードピッチが13mmしかないが、Windows95が動く。
これも、Windowsパソコンとして人気だったソニーのVAIO C1(1998年~2001年)。
リブレットとしては先代よりやや大型化したLibretto L1(2001年)。
「リブレットらしくない」と一部で言われたが、使い勝手は上がっている。
ジーパンのポケットに入るCMが印象的。ソニーのVAIO type P(2009年~2010年)
VAIO C1の後継機と言えるノートパソコン。
富士通からも出ていたWindowsパソコンのFMV-BIBLO LOOX U(2010年)
Androidを搭載したNECのLifeTouch NOTE(2011年)。
売れなかったらしく、発売して数ヶ月で大特価で投げ売りされていて買ってしまった。キーボードはしっかりしていてパソコン的に使えたが、タッチパネルにもなる液晶モニターが静電式ではなく感圧式で、Androidマシンとして使いづらかった。
等々、常に一定の需要があるのか定期的に市場に投入されて来たが、その需要が「一定」過ぎた(要はニッチな市場だった)のか、割と短期間で消えていった。
テキスト専用機のロマン。そしてポメラ登場
テキスト入力専用機と言うのは、ある種の人にとって(間違った表現かもしれないが)「ロマン」を感じさせる機種なんだと思う。私がそうだから。
なんの「ロマン」なのか説明が難しいが、要は「テキスト入力専用機を使う生活」に対する憧れと言うべきか。「小説家」や「ライター」に憧れる気分というか。「スタバでPower Mac」と同系列なのかもしれない。
そんな中、2008年に登場した初代ポメラ「DM10」は、発売元のキングジムが「会議のメモがパッと取れるメモ用マシン」として売り出したところ、「ATOKと白黒液晶を搭載したテキストエディタしか搭載していないマシン」が「テキスト入力専用機」ファンの琴線を大いに刺激したのか、「メモ」と言うよりも「小説」や「エッセイ」を入力する人(そしてもちろんブロガー)に受け入れられてその年のヒット商品に選ばれる程の売れ行きになった。
その後、DM20(2009年)、DM100(2011年)とモデルチェンジしてきたが、その後は売れ行きも落ち着いて、再ブームを引き起こすほどのヒットにはならなかったようだ。
私は、最初の「DM10」が発表になった時に、「これだ!」と思い即予約して購入。ブログの原稿書きに活用した。
そして、初代の欠点を改良した「DM20」も当然のように予約して購入。入力文字数の拡張やQRコードを使ったパソコンとの連携など、実用性を向上させる改良点が気に入りまたも愛用。
2年後、ポメラのアイデンティティでもあった折りたたみ式のキーボードと白黒液晶モニターから、ストレートのキーボードとバックライト付きカラー液晶(をモノクロ液晶として使う)に切り替えた上位機種の「DM100」が出た時は、「DM20」に満足していたこともありしばらくは様子見だったが、東京に出張した時にヨドバシカメラで現物を見て気が付いたらレジに並んでいた。
で、それなりに「DM100」を使っていたものの、テキスト入力だけで終わらない作業でノートパソコンを使うことが多くなり、徐々に使用頻度が減っていった。
そんなこんなで約5年。2015年秋に「キーボード折りたたみ機能付きの超小型ノートパソコン」である「ポータブック XMC10」のティーザー広告が始まった時には、「もしかして新しい『ポメラ』があるのか?」と盛り上がり、「ポメラ」への気持ちに改めて気付いてしまった。(何だこのラブコメみたいな表現は)
結局、発表になった「ポータブック」は、想像と違った製品だったし、9万円って値段とか大して軽くない(850gもあった)事とか、個人的には買いたいマシンではなくスルーした。
1年近くたって「ポータブック」が2万円で投げ売りしている事を考えると、やっぱりこのジャンルの市場は広くないと感じる。
そんなこんなで、前機種の「DM100」の登場から5年経ち、「もうポメラの新製品は出ないのかも」と思っていたところに発表された新型ポメラ「DM200」。
5年間の空白を一気に埋める進化したポメラの登場に、「ポータブック」で満たされなかった思いを叶えるべく、Amazonでポチってしまっていた。(以下次号)
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