「ミックス!」感想。「ガッキーがかわいいだけの映画」ではないものの、かわいいのはガッキーだけの映画」だった
タイトルは、ガッキー(新垣結衣)がヒロインを務めた去年の「逃げるは恥だが役に立つ」について「ガッキーがかわいいだけのドラマ、ガッキーがかわいいだけで視聴率12.1%」と言うまとめサイトのタイトルが印象に残っているのでつい…
確かに「逃げ恥」は、ガッキーをかわいく描けていたのは間違いないが、ドラマとしては何がテーマなのかはイマイチわからなかった、ような気がする。(「女性の自立?」「世間の常識との戦い?」「契約結婚?」等々より、「ガッキーのかわいさ」の方がしっくり来る)
ところで、ガッキーってデビュー当初から売れてはいたが、大ブレークしたのは意外に遅くて、「逃げ恥」で一気に来た気がする。この路線は、2015年の「掟上今日子の備忘録」から定着したのではないか?
さて、そんなガッキーの主演映画として公開された「ミックス!」。他の用事も無かったのと、事前の番宣で興味を持ったので公開初日の初回に見に行った。
「かつての天才卓球少女の多満子(ガッキー)が、失恋を機にふるさとに帰り、実家が営んでいた卓球教室建て直しのために、瑛太とコンビを組みミックスペアの全国大会を目指す」と言う、割とありがちな展開である。
「リーガルハイ」のスタッフが作っているので、ちょっとオーバーなコメディーなのかと思っていたが、意外にもオーソドックスな演出と展開であり、笑うシーンよりホノボノしたりジーンとするシーンの方が多かった。
それでも、「武者修行」として各地の卓球場に「道場破り」に行き鈴木福くんや生瀬勝久と対戦するシーンとか、中華料理店の中国人店員の蒼井優の正体がわかるシーンは大笑いできた。
女性の描き方に関してははっきりしていて、次期朝ドラヒロインの永野芽郁も出ているが1mmも共感できないキャラクターで、おいしいところは全てガッキーが持って行ってしまう撮り方である。
まさに、「ガッキーだけがかわいい映画」。
ただ、他のキャラクターの見せ場もちゃんと描かれていて、いろいろな意味でまともで楽しい映画だった。